戦争なのに金・銀が下落?急落の理由と今やるべきこと【2026年3月】

資産形成

📌 この記事でわかること

  • なぜ戦争中なのに金・銀の価格が下がっているのか
  • これは「終わり」なのか「一時的な調整」なのか
  • 急落のとき、やること・やってはいけないこと
  • 金・銀に使える「50万円の税金の魔法」とは

「戦争なのになぜ下がる?」という疑問

2026年2月28日、米国とイスラエルがイランを攻撃し、石油の輸送ルートであるホルムズ海峡が事実上封鎖されました。

「こういうときこそ金が上がる」——そう思っていた方も多いのではないでしょうか。

ところが実際には、金と銀の価格は3月に入ってから下落が続いています。金は1月末の最高値から約2割安。銀は戦争が始まる前と比べ、たった1日で10〜16%下落した日もありました。

「もしかして、金を持っているのはまずい…?」と不安になっている方へ。

結論から言うと、今の下落は金・銀の価値そのものが崩れたわけではありません。

この記事で、その理由をできるだけわかりやすく説明します。

①「戦争=金が上がる」は絶対じゃない

「有事の金」という言葉があります。戦争や経済の混乱が起きると、現金や株より価値が安定している金にお金が集まりやすい、という意味です。

これは基本的には正しいのですが、例外もあります。

今回がまさにその例外。「戦争に勝ってしまった、別の力」があるんです。

②今回、金が下がった2つの理由

理由1:石油が高くなると、金利が下がりにくくなる

💡 ポイント石油高 → 物価上昇(インフレ)→ 金利が下がりにくい → 金が売られる、という連鎖が起きています。

ホルムズ海峡が封鎖されると、石油が世界に届きにくくなります。石油が不足すると値段が上がる。石油の値段が上がると、電気代・ガス代・食品など、いろんなものの値段が上がります。これをインフレ(物価上昇)といいます。

インフレが進むと、国(アメリカの場合はFRBという機関)は「物価を落ち着かせるために、金利を下げるのを待とう」という判断をします。

ここで問題になるのが、金は銀行に預けても利子がつかないという性質です。

💡 用語メモ国債とは:国にお金を貸して、利子をもらう仕組みです。銀行預金に近いイメージで、金利が高いほどもらえる利子が増えます。

金利が高いままだと、普通に銀行にお金を預けたり、国債を買った方がしっかり利子がもらえます。

「わざわざ利子がつかない金を持つより、金利が高い今は銀行預金や国債の方がお得じゃない?」

こういう考えが広がり、金が売られやすくなるんです。

3月18〜19日に開かれたFOMC(アメリカの金利を決める会議)でも、「2026年中の金利引き下げは1回だけになりそう」という見通しが示されました。これがさらなる売りを呼んだ形です。

理由2:株で損した人が、金を売って損を補った

ホルムズ海峡封鎖を受けて、日本や韓国の株価も大きく下落しました。株を持っていた人たちの中には「株で大きな損が出てしまった…」という状況になった人もいます。

こういうとき、損を少しでも取り戻そうとして「価値が上がって利益の出ていた金を売ってお金にする」という動きが起きます。これを換金売り(損の穴埋め売り)といいます。

💡 歴史の教訓2008年のリーマンショックのときも全く同じことが起きました。「金は安全資産」と言われていたのに、換金売りで一時的に価格が大きく下がったのです。

③SNSで流れている「産油国が金を売っている」説は本当?

⚠️ ファクトチェック

「石油が売れなくなったサウジアラビアなどが、お金を作るために金や銀を売っている」という噂がSNSで流れています。調べてみましたが、信ぴょう性はかなり低いと判断しています。

理由は2つあります。

まず、サウジアラビアが持っている金の量は世界全体で見るとそれほど多くなく、相場を大きく動かすほどの売却影響を与えにくい構造です。

次に、主要メディアで「産油国が金を大量売却している」という報道が確認できませんでした。日経新聞・Bloomberg・Forbes JAPANなど、今回の金価格下落を詳報しているメディアは複数ありますが、産油国の売却を原因として挙げているものはありませんでした。

今回の下落は「石油高→金利が下がりにくい→金が売られる」「株安→損の穴埋めに金が売られる」という流れで十分説明できます。

SNSの噂より、価格が動く仕組みを理解しておくことの方が大切です。

④これは「終わり」?それとも「一時的な調整」?

ここが今日一番大事なポイントです。今の下落が「金・銀の価値が根本的に崩れた」のか、「一時的に下がっているだけ」なのかを見極めるには、下落の理由を確認することが重要です。

今回下がっている理由は、金利環境と換金売りです。金や銀そのものの「使われ方」や「ほしがる人の数(需要)」は変わっていません。

  • 世界の中央銀行(各国のお金を管理する機関)は2025年に年間863トンもの金を買い続けていました
  • 金と連動して動く金ETFへの資金流入は2026年2月まで9ヶ月連続で続いていました
  • 銀は太陽光パネル・電気自動車・半導体に不可欠な素材で、工場で使われる量は何も減っていません。しかも2019年以降、作られる量より使われる量の方が多い状態が続いています
🛁 温泉で例えると——お湯が熱くなりすぎたから少し冷まされているだけで、温泉そのものが枯れたわけではない、という状態です。

⑤金と銀、どちらが割安?「金銀比価」で見てみよう

💡 用語メモ金銀比価とは:「金1グラムで銀が何グラム分買えるか」を表す数字。歴史的にはだいたい50〜60グラム分が普通の水準とされています。

2026年1月29日には、この比率が47倍まで縮まりました(=銀が割高に近い水準)。ところが今は約60倍前後まで戻ってきています。銀が金より大きく下がっているからです。

特徴 向いている人
価格が安定しやすい。「守り」の資産 リスクを抑えたい人
工業製品にも使われるため景気の影響を受けやすい。大きく上がることも下がることもある「攻め」の資産 値上がりも期待したい人

銀は「作られる量より使われる量の方が多い」需給の構造は変わっていないため、長期的な需要は底堅いと考えられます。ただし、金以上に価格が激しく動く点は知っておく必要があります。

⑥急落のとき、やること・やってはいけないこと

❌ やってはいけないこと①:怖くなって感情で売る

今の下落は、株で損した人の換金売りが大きな原因の一つです。その波に乗って自分まで売ってしまうのは、最も避けたい行動です。「下がっているから怖い」という感情で動くと、底値で売ってしまい、その後回復したときに後悔することになります。

❌ やってはいけないこと②:「底だ!」と思って一気に買い増す

価格が下がってくると「今が買い時かも」と思いたくなりますが、本当の底がいつなのかは、プロの投資家でも誰にもわかりません。まだ情勢が不安定な今、一気に大きな金額を投じるのはリスクが高いです。

✅ やること:積立を「止めない」

毎月少しずつ積み立てている方は、そのまま続けるのがおすすめです。価格が下がっているときは、同じ金額でより多く買えます。毎月一定額を積み立てることで、高いときも安いときも平均的な価格で買い続けられる仕組みになっています(ドルコスト平均法)。今月も来月も淡々と続けること。これが長い目で見ると一番安定した結果につながりやすいやり方です。

🛁 温泉のお湯が熱くなっても冷めても、じっとつかり続けること。これが長期投資の正解です。

⑦金・銀を売って利益が出たときの「50万円の魔法」

金や銀を売って利益が出た場合、税金がかかります。ただし、株とは違う計算のルールが適用されます。

金や銀の売却益は「譲渡所得」として扱われ、年間50万円の特別控除が使えます。つまり、1年間の利益が50万円以内であれば、税金がかからないケースがあるのです。

💡 用語メモ譲渡所得の特別控除:金・銀などを売って得た利益に使える特別ルール。年間50万円まで利益が出ても税金がかからないケースがあります。株の売却益には使えない、貴金属ならではの制度です。

⚠️ 注意

計算方法や他の収入との兼ね合いによって変わることもあります。詳しくは次の記事でたっぷり解説します。チャンネル登録・ブックマークをお忘れなく!

📋 まとめ

ポイント 内容
下落の理由 石油高→金利が下がりにくい/株安→換金売り
金・銀の価値は? 変わっていない。需要の構造は健在
SNSの噂 「産油国が金を売っている」は根拠なし
今やること 積立を止めない・感情で動かない・一気に買い増さない
次回予告 金・銀の税金「50万円の魔法」を詳しく解説

急落のニュースを見ると不安になるのは自然なことです。でも、価格が動く仕組みを知っていれば、必要以上に怖がらなくて済みます。

🛁 温泉にじっとつかり続けること。これが、長期投資の最強の戦略です。

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⚠️ 免責事項:このブログは情報の正確性に努めていますが、最終的な投資判断や税務申告はご自身の責任、または管轄の税務署・税理士へご相談の上で行ってください。

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